元彼がストーカーになる②

毎日のように家のあたりに現れては私の家族に声をかける。

こんなことが3カ月続いた。

家族は私の身を案じ、彼がいるときはメールをくれた。

直接会わなくて済むように。

両親は妹と弟の送迎を働きながらしていたが、皆限界だった。

でも家族だからと皆優しく接してくれる。

あんなおかしな奴と付き合った私のせいだというのに・・・。

 

そして当時、LINEのような既読がつくSNSがなかったから

(もしかしたらあったかもしれないけど)

彼が家の周りをうろついているというメッセージを私は見逃してしまった。

 

鉢合わせしてしまったのだ!

私はあわてて車に戻るため駐車場へ走ると彼も叫びながら走って追いかけてきた。

 

何を言っているのか分からないけど、泣きなが怒り狂った顔をしていた。

車に乗り込み鍵を閉めてエンジンをかけて発進しようとすると彼が目の前に立ちふさがる。

そしてジリジリと近づいてくる。

私は鍵が締まっているという安心感からか、妙に落ち着いていた。

後から考えればどうにかして開けられたなと思ったけど。

そう、落ち着いていたからPにシフトを入れたままアクセルを踏んで空ぶかしした。

 

発進すると思った彼は慌てて横に避けたからすかさずDに入れて逃げようとした矢先!

ものすごい形相で運転席の窓にしがみついてきたのだ!